がんばる村のおばちゃんたち。

昨日、今日の2日間で、予定していたヘルスボランティア対象のトレーニングを行ないました。
これまでずーっと晴れだったのに、昨日は朝から雨・・・。日頃の行いがそんなに悪いのか?とショックを受けつつ、雨季だからしょうがない!と開き直ったものの、去年の7月のトレーニングのように、雨でおばちゃんたちがなかなか集まらず、始められないという思い出が頭をよぎりました。しかし、トレーニングが始まる頃には雨は止み、やっぱり日頃の行いだよねっ♪と喜んでいたのも束の間・・・。朝の会議の院長の話が盛り上がり、結局30分以上遅れて始まるというお約束のようなスタートでした。
やだなーと思った雨ですが、雨が降ったおかげで空気はひんやりしていて、勉強するにはちょうどいい天気でした。
久しぶりにまとまった雨が降ったので、この機会に田植えをするという人や、体調不良で対象者の17人中5人が欠席でした。今回参加してくれたヘルスボランティアのおばちゃんたちに聞くと、水不足のため、まだ田植えが終わってない、または始めてもいない人もいましたが、「POMOSOのトレーニングだし、2日間ぐらい大丈夫だよ!」と言ってくれて、本当にうれしく思いました。せっかく来てくれたんだから、私もがんばろう!とやる気が出ます。

今回は、先日できたばかりのめくり型教材を使ったトレーニングです。
まずは、テストから。トレーニングの前後にテストをして、どれくらい内容を理解してもらえたか目安にしています。

10問しかありませんが、みんな真剣!でも、すぐにカンニングしたり教えあうのがラオス流。「スワイカン」は、「助け合う」という意味ですが、カンニングも「スワイカン」だそうです。(笑)
スワイカン精神はいいけど、カンニングはスワイカンじゃないっ!!
ということで、テスト中は厳しく監督しました。

午前中は、めくり型教材の4冊中2冊の内容を勉強し、その他に健康教育の手法についても講義をしました。
といっても、教えるのは私じゃなく、カウンターパートのカムスーイさんと、看護師長さんのダヴィーさんです。2人とも何度かやって慣れているのもあって、教え方はとても上手でした。

ただテキストを読むだけではなく、説明を追加したり、おばちゃんたちから「こういうときはどうするの?」といった質問に答えたり、逆に質問がなければ、おばちゃんたちに質問したり。たまに私からも付け加えて説明したりもしたけど、ほとんど安心して見ていることができました。やっぱり本番はしっかりやってくれるところがすごいです。

聞いているおばちゃんたちも、質問したり、テキストを読むのに「誰かボランティアで読んでくれる?」というと、結構積極的に手を上げてくれていました。
午後は3つのグループに分かれて、実際に一人一人がめくり型を持って健康教育を行ないました。

午前中に内容を勉強したばかりなので、すぐに実践するのは難しいけど、めくり型教材の持ち方、しゃべり方、ただ読むだけでなく、聞いている人に質問したりする方法を混ぜながら練習しました。
何回も練習をして、内容を頭に入れて自信がつけば、村に帰ってから村の妊婦さんやお母さん達に健康教育をしてもらえると期待しています。

2日目の今日も、昨日と同じ流れで残りの2冊の内容について勉強しました。
午後の実践の前に、ある村のヘルスボランティアのおばちゃんに、「みわはもうすぐ帰るんだよね。だから今日はみんなの前で日本の歌を歌って欲しいな。」という無茶振りをされてしまいました・・・。
最初は断っていたものの、おばちゃんたちもがんばって来てくれたし、こういう機会も最後だし・・・ということで、1曲歌いました。結果的には、すごく喜んでくれたのでよかったかな。そのあとは、おばちゃんの中から代表で3名が前に出て、一人一人歌を歌ってくれました。

私は頼んではいないのですが、これはおばちゃんたち自ら・・・。(笑)2日間のトレーニングの中で、このときが一番盛り上がりました〜!!

みんなキャーキャー言いながらも、しっかり手拍子。去年のトレーニングでも、歌を歌ったような記憶が・・・。(笑)勉強だけじゃ疲れるから、何か楽しいことがないとね!と、こういうことが大好きなラオス人。のどかでいいな、と思います。

今回のトレーニングの中では、モデルVHVの表彰も行ないました。以前行ったモデル母のように、ヘルスボランティアの基準も作ってあったのです。
村で予防接種や健康診断などの活動があるときには、村の人たちにお知らせをきちんとしている、ヘルスセンタースタッフに産まれた子どもの数、妊婦の数などをきちんと報告している、村で問題があるケースについてヘルスセンタースタッフに報告している、母子保健に関する知識を持って、活動に参加しているなどなど・・・。この基準とさらにPOMOSOのトレーニングや健康診断などの活動に欠かさず参加してくれているおばちゃん3名を選び、モデルVHVとして表彰しました。ちょうどこの日にあわせて、私の活動先を見学に来た事務所の所長に、表彰状を渡してもらいました。(ばたばたしていたので、写真がない・・・。涙)ちょっとラオス式の表彰式の段取りが分からず、流れはぐだぐだでしたが(汗)、何とか無事にできました。
村の人たちのために、無償で働いてくれているヘルスボランティアのおばちゃんたち。私としては、全員を表彰したい気持ちですが、これを機会に、活動を「継続する」大切さが伝わるといいなと思います。

最後に、各村にめくり型教材を1セットずつ渡して、トレーニングを終了しました。
これが各村にあることで、おばちゃんたちが妊婦さんやお産をしたお母さんたちに会ったとき、「あ、あれ使って話しとくか。」とめくり型を手に取り、ぱらぱらっとめくりながら、上手じゃなくてもいいから、何か一つでもいいから、伝えてもらえたらなーと思います。

そういう機会が、少しずつでもいいから、長〜くつながっていくといいな。