待ち人

新しい1週間が始まり、気合いを入れて笑顔で出勤。

午前の診察の準備をしながら、6ヶ月くらいの赤ちゃんの予防接種に来たお母さんに話しかけてみました。

私「この子はここの病院で生まれたの?」


母「いいえ、まだよ。」


私「・・・・・。(いや、まだじゃなくて・・・もう生まれてるし。も、もう一回聞いてみようかな・・・。←心の声)
  
  この子を産んだのは、この病院?」


母「まだよ。歩いたりはできないわ。」





私「・・・・・・・。」(←撃沈。)



自分のラオス語のレベルが、まだこんなものかとショックに陥った月曜日の朝・・・。

何とか気分を盛り上げ、診察のお手伝いをしていると、いつもわたしを元気にしてくれるあの人が今日もやってきました。



それは、おやつ売りのおばちゃん!


いつも三角の傘をかぶり、赤いエプロンをして、かごを二つ下げて、日替わりでいろんなおやつを売りに来てくれます。

このおばちゃん、朝5時に起きて、洗濯してから市場に買出しに行って、家でおやつを作って売りに来てるんだって。
いやあ、働き者だ。

おやつと言っても、ふかし芋、ナツメの実、ココナッツゼリーみたいなもの、ココナッツミルクに芋が入ってるもの、生春巻き、蒸したもち米のお菓子(バナナの葉に包んである)などなど・・・種類はたくさん。


そしてどれもおいしいし、安い!

一つ一つがビニールに入っているのですが、だいたい一つ1000キープ。約13円です。

今日は、ナツメと芋入りココナッツミルク(これは2000キープ=約25円)にしました。

ナツメは、日本で名前は聞いたことはあるものの、ラオスで初めて見ました。
親指2本分くらいの大きさで、黄緑色から黄色の実です。りんごみたいな感じで、味はりんごと梨を足して2で割ってすっぱくした感じ。わ、わかりにくい・・・・・。

そのままでも十分おいしいのですが、ナツメを買うと(だいたい7個ぐらい入ってる)、塩と唐辛子を混ぜたものも一緒についてきます。これをつけながら食べると、なかなか刺激的な味になり、よりおいしいです。

私が一番好きなのは、ふかし芋とナツメかなあ・・・。
今日はお芋はなかったけど、小さなふかし芋が3、4本入ったものもよく買います。
濃いオレンジ色のおいもで、ただふかしただけなのに、めっちゃおいしい!!

最近私が毎日買うので、患者さんがいる時には、終わるまで待ってくれています。
まあ、他の職員も毎日買っているからだけど・・・。
だから、私もおばちゃんが待ち遠しくてたまりません。
このおやつのために、日々の朝ごはんも控えめにしています。


おばちゃんみたいに、病院にはいろんな物を売る人が朝からたくさん来ます。

フランスパン(頼むと中にコンデンスミルクを入れてくれる)、茹でとうもろこし(これもめっちゃおいしい!)、フランスパンのサンドイッチ、焼きそば、果物、雑貨屋さんなどなど・・・。
そして、自分の買いたい物を売りに来ると、職員は仕事を中断して買いに行きます。
患者さんも待たせたまま・・・っていうか、患者さんも買いに行きます。

写真は、ラオスの主食のもち米を入れる小さなかご(ティップカオ)や、果物のかごを売りに来た人に群がるスタッフです。

こういうところがおもしろい。

市場に行けば売ってるし、みんな市場で仕入れてそれに上乗せして売ってるから少し高いんだけど、来たら思わず買ってしまうのよね〜。


しかも、職員はみんな

「2つ買うからまけてよ。」

とか値段交渉も上手です。
まけてくれないから、あきらめて仕事に戻ったかと思いきや、診察しながら部屋の中から大きな声で

「ところでまけてくれるの?!○○○○キープにしてよ!」

みたいにまだ交渉してたり・・・。


日本じゃあ、あり得ん・・・。おもしろすぎる!



あー、明日はお芋が食べたいなあ。