驚く日。

今日は、驚くことがたくさんある「驚く日」でした。

まず、今朝目覚めて時計を見たら、8時半・・・。（定時は8時。）

ん？

驚いた。

慌てて用意して、９時前に病院へ行きましたが、特に問題なし。
っていうか、誰も気付いていなかった・・・。

お産後の人が入院していたので、赤ちゃんを見に行くと、
母子保健課の看護師のドゥアンソンさんがいました。

驚いた。

「何でいるの〜〜〜？」

「昨日の夜から痛くなって、今朝産まれたの。痛かった〜！」

昨日まで一緒に働いていたドゥアンソンさん。

ラオス全体かは分からないけど、少なくとも郡病院は産前休暇がないので、お産の前日まで
働いていました。
昨日も、ドゥアンソンさんはお産を介助し、妊婦健診をし、自分の妊婦健診もし（笑）、
よく働いていました。

39週で赤ちゃんは3,500gの男の子！
明日から3ヶ月は、産後の休暇です。

母子保健課のスタッフの中で、私が見る限り一番よく働くドゥアンソンさん。
妊婦健診を一緒にしていても、一番やりやすかったので、3ヶ月彼女がいなくなるのは
母子保健課としてもつらいのですが・・・。

でも、ぎりぎりまでがんばって働いてくれました！！ゆっくり休んで赤ちゃんとの時間を
楽しんでほしいものです。

3ヵ月後に「ラオス語うまくなったね。」と言われるようにがんばらないと！！

そして、今日は以前にもやったワクチンキャンペーンの2回目が行われ、
近くの村の子どものワクチン接種が院内で行われました。

今日はポリオと麻疹です。

以前は、ポリオと駆虫剤で両方経口接種だったのですが、今回の麻疹は注射です。
朝から子どもたちの泣き声が響き渡っていました。

そして、お昼前に、どこからともなく一台のトラックがやってきました。

荷台には、赤ちゃんや子どもを連れたお母さんたちでいっぱい！！

これは、驚きました。

助手席にも5人くらい乗っていて、たぶん全部で30人以上は乗っていたんじゃないかと思うほど。
村のヘルスボランティアの人が、村の子どもやお母さんたちをまとめて連れてきてくれたのです。

ものすごい勢いでやってきて、みんなが見つめる中、次々にワクチンを接種し、

あっという間に帰っていきました。もちろん帰りもぎゅーぎゅー詰め。

でも何だか楽しそう。

今日は、ジュース売りのおじさんも、自分の娘をワクチン接種に連れてきたついでに商売。

接種後のご褒美に、買ってもらう子どもも多く、大繁盛でした。

忙しい午前中も無事に終了。
午後は暇でまったり。

3時半頃、そろそろ・・・と、片付け始めた矢先、一台のトラックがやってきました。

「子どもが産まれた。」

「？？」

荷台を見てみると、横になっている女性が1人。
周りには、親戚と思われるおばちゃんが3,4人。
うち、1人はタオルにくるまれた赤ちゃんを抱いています。

うーん、何だろ。

すると、連れてきた男性がまた

「子どもは産まれたけど、胎盤はまだ。」

と、言いました。

「ええ〜〜〜〜〜っ！！！！！1人で産んじゃったの？？？」

どうやら、病院へ来るまでのあいだに、間に合わず産まれてしまったそうなのです。

これまた、驚いた。

16才の初産婦。
彼女と親戚の人たちは、何だかいつもの妊婦さんたちとはちょっと雰囲気が違っていました。
たまにラオス語以外の言葉でしゃべっているし、ちょっと中国人っぽい顔をしています。

スタッフの若い子に聞いたところ、

「ラオ・スーンだよ。」

と言われました。

ラオ・スーンとは、高地ラオ族のことです。

ラオスの民族は49あるといわれています。（本によって68や60〜70だったりする。）
それを低地ラオス人、中地ラオス人、高地ラオス人に分けて呼んでいます。
ビエンチャンなどは、ほとんど低地ラオス人です。

中地、高地ラオス人は言葉も民族衣装も違っています。

ラオスの北部のほうに行くと、少数民族が多いので、言葉が通じず、健康教育なども
難しいという話を聞いたことがあります。

幸い、今日来た家族は私たちが普段使っているラオス語が通じました。

でも、彼女は妊婦健診に来たことがありませんでした。
さらに、赤ちゃんが産まれた後、彼女のお母さんがへその緒を縛って切ってくれたのはいいのですが、
消毒していない普通のはさみで切っていたようで・・・。

もう一度処置しなおしましたが、ここの状況だと赤ちゃんが感染を起こさないように祈るしかありません・・・。

彼女から詳しく聞いたわけではありませんが、若い妊婦さんだったことや今回の状況から、
自分たちで産む風習がまだ強く残っている民族なのかなと思いました。

こういうラオスの民族や民族の文化のことも、もっと勉強しないといけないなあと思いました。

最後に、ミクシィのニュースで見たのですが、今日は「左利きの日」らしいです。
「０（レ）」「２（フ）」「１０（ト）」で、左利きの日・・・。

初めて聞きました。

驚き。（ちなみに私は左利き。）

今日は、とにかく驚くことがたくさんありました。

でも、おもしろい一日でした。