援助って。

今日、プロジェクトの対象郡として、候補に挙がっている郡の郡病院と、ヘルスセンターに行ってきました。


ヘルスセンターは、今年の7月にベトナムの援助で建てられたとのこと。



頑丈そうでとてもきれいなヘルスセンターです。

ここで働いているのは、2人の男性の看護師。以前は、郡病院で働いていたそうです。

いろいろインタビューをした後、ヘルスセンター内を見学させてもらいました。
「分娩室」と表示のある部屋があったので、

「ここでお産もあるの?」と聞いたところ、

「お産はできるけど、スタッフが男性しかいないから、みんな恥ずかしがってここに産みに来ない。郡病院に行くか、家で産んでいる。」

とのこと。


中を見せてもらうと・・・。



・・・・・・・・・・。

使われていない分娩台が二つ・・・。

しかも、もし急に産まれそうな人が飛び込んできたとしても、すぐに使える状態ではありません。


気を取り直して、「検査室」という表示のある部屋を見てみると・・・。


何もない。

あるのは、マラリアの簡易検査キットのみ。


そして、「歯科」と表示のある部屋は、物置でした。

棚には、歯科治療に使う新品の器材がたくさんありました。
「歯科を見れる人がいないから、使っていない。」と・・・。


そりゃ、そうだ。


そして他にも、吸引機やライト、清潔なガーゼなどを入れるカストなどがごろごろ。お宝の宝庫です。
ここの村には、電気がないのですが、ヘルスセンターには発電機(ジェネレーター)があったので、

「これ使わないの?」と聞くと、

「ガソリンがない。」と。


ふー・・・。(ため息。)


そして、棚の上には、オリンパス製の立派な顕微鏡が、箱に入ったまま置いてありました。


何となく、答えはわかっていたけど、一応聞いてみました。

「これ使わないの?」

「使える人がいない。説明書もベトナム語だし・・・。」


そうよね、そうよね、そうよねー!!


きれいなヘルスセンターを建ててくれたのはありがたいけど、本当にこの村の人にとって必要なものが届いているのか・・・。


外国が考えるラオスへの援助と、ラオスの人が本当に必要な援助と・・・。


この二つの間には、大きな大きな差があるなあと思いました。

建物や物も大切。だって、ラオスはお金がないんだもん。
でも、それだけではだめ。


援助って、何でしょう?



今日のおまけ。
お昼のフー屋さんで偶然出会った、UXOLao(ラオスの地雷処理団体)の方々。



調査でこの辺を回っていたそうですが、バイクで活動する姿、かっこよかったです!!

こういう人たちの日々の努力があって、人々が安全に暮らせるようになるんだなあ。
いやあ、感謝感謝。気をつけてお仕事がんばって!!


それと、郡病院を訪れた時に、「さっき産まれたんだよー。」と案内されて出会った、産まれたての赤ちゃん。



2900gの男の子だそうです。さっそくラオス式にぐるぐる巻き。
でも、かわいいからオッケイ。



そして、のどかな風景。本当に、見ているだけでゆったりした気持ちになります。


これでまた、明日もがんばれそうです。