ラオスのバイク事情。

先日の日曜日、私が一緒に働いている母子保健課のDr.ダヴィーの長男(16歳)が、
バイクで交通事故に遭い、右大腿骨を骨折してしまったので、現在ビエンチャン市内の
友好病院(ロシアの援助で建てられた)に入院しています。


病院の職員と、月曜日にもお見舞いに行ったのですが、昨日が手術日だったので、
昨日もまた、職員と一緒にお見舞いに行ってきました。
定員6名と思われるジープに、9人乗り込み、ドライブ気分で車内はにぎやか♪


友好病院は、ビエンチャン市内で唯一?脳外科や整形外科の手術ができる病院です。
交通事故の患者で、手術が必要な患者は、ほとんどこの病院に搬送されます。


ビエンチャンで唯一ということは、恐らく、ラオス国内で唯一と思われます。(汗)
地方で交通事故にあったら・・・。




考えるだけでも恐ろしいです。


ダヴィーさんの息子は、幸い骨折だけですみました。
これは不幸中の幸い。頭を打ったりしなくてよかったよかった。



ラオスは、交通ルールがあるようでないので、交通事故が年々増えています。
私も、ラオスに来て以来、何度も目撃しています。

ついこの間も、病院の出口でバイク同士がぶつかる事故がありました。


ラオスで交通事故が多い理由を、ちょっと分析。


①無免許が多い。


中学生や高校生で、バイクに乗っている子をたくさん見かけます。
というか、バイクで通学してるから、親も公認?
恐らく免許は持っていないはず。


②ヘルメットをかぶらない。


さすがに、病院の職員はヘルメットをかぶる人が多いけど、それでも全員ではありません。
ビエンチャン市内は取り締まりもあるので、かぶっている人が多いみたいだけど、
サイタニーではノーヘルの人がほとんどです。
かごにヘルメットを入れたまま走っていたり、ハンドルにヘルメットをかけたまま走っている
人もよく見ます。
「何のためのヘルメット・・・?」と、思わず聞きたくなることもしばしば。


③2人乗り、3人乗り、4人乗り、5人乗り!!(←注:バイクです。)


私は一度だけ、最高6人乗りを見たことがありますが、見たときには、
「家族でサーカス団ですか?」
と思いました。


運転しているお母さんの前に子ども2人、お母さんの後ろに子ども3人。(赤子を含む。)
お母さんの背中と後ろのお姉ちゃんの間に、赤子が挟まれていました。(笑)
ほぼ、曲芸に近いです。


④スピードの出しすぎ。


前の車やバイクを追い抜こうと、みんなかなりのスピードを出しています。
これは、私が普段乗る路線バスも一緒。
無理な追い越しをするので、バスに乗っていても、かなり怖いです。


いつもはのんびりのラオスなのに、車やバイクに乗ると、なぜそんなにも急ぐのか・・・。


謎です。


⑤片手運転。


片手で赤ちゃんを抱いたまま運転していたり。

たぶん暑いからだろうけど、日傘を差したまま運転していたり。

携帯見ながら運転していたり。

おかずが入った器を持ったまま(出前か?)運転していたり・・・。



子どもも、小さい時からバイクに乗せられているので、バランス感覚が良いのか、自分で
しっかりつかまっています。
でも、親はヘルメットをかぶっているのに、子どもはノーヘルで必死に親につかまっている
ところを見ると、何だか複雑な気がします。


とっさにハンドルを切ったり、ブレーキをかけたときには、転んだり、振り落とされたりして、
とても危ないと思うのですが・・・。


⑥飲酒運転!!


これは、警察官もやっているので、もうどうしようもないです。(涙)
ビアラオ(ラオスのビール)の看板のある食堂や飲み屋にも、必ず駐輪場があり、駐車料金まで
取っています。


本当に、挙げればキリがない・・・。


そんな話を、昨日お見舞いから帰ってから、病院に残っていたスタッフとビールを飲みながら
話していました。(もちろん、病院の中で。)


みんなで「うんうん、そうだね。危ないよね。」と話していたのに・・・。


ビールを飲み終わると、「じゃあ、また明日ね。」と言って、みんなブイーンと
バイクに乗って帰ってしまいました。(笑)


・・・おいおい。さっき話したばかりでしょう?

きっと、自分は大丈夫だと思っているんだろうなあ。



みなさん、安全運転でお願いしたいものです。